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『30年寝太郎』  ~我が20代、30代、40代~

『三年寝太郎』というお話をご存じか。

ある村の大男。とにかくぐうたらだったが、あるとき、本格的に寝入り、実に、三年起きてこなかった。そして起きた時、彼の村が大変な危機に陥っていた。しかし、3年の間に力を温存したおかげで、彼の大活躍によって、村が救われるというお話。

ボクは19歳の時に、いわゆる統合失調症を発病。回復するものの、当時の精神医学の見解上、予防のために薬を飲み続けるように指示されて、以来およそ30年間、服用し続けた。
その後、精神医学の見解も変わり、「薬をやめても、大丈夫という例も、近ごろ増えている」ということで、ボクも薬をやめる方向で調整。30年服用した薬をやめた。
いわゆる精神安定剤。精神の高揚を抑える、精神の働き過ぎを抑制し、休めさせる。簡単に言えば、こんな薬。

言葉でいえば、それだけの説明で済むが、やめてから現在に至るまでの3年半くらいの間、自分の変化に自分で戸惑うほど。
たとえば、昼間にようやく目を覚まし、夜中まで悶々とするような生活が、朝日とともに目覚め、夜中の12時くらいにはころっと寝てしまう。生来、寝起きの悪い体質に生まれたのだと思っていた。それは体質なのか、薬のせいなのか、わかるすべもなかった。
今思えば、10代に65キロだった体重が、ピーク時95キロまで増えたのも、いくらかは薬のせいもあったろう。
疲れた精神を休ませると言ったって、休ませたいところだけに都合よく効いてくれるはずもない。

30年服用すれば、やめてすぐに薬は抜けきらない。この三年半、まさに『覚醒』が、ボクの体の中で時間をかけて行われた。

『三年寝太郎』は、目覚めて自分の村を救った。ボクは何を救うか(笑)。
何ができるかは、いつも未知数だけれど、それでも、この体と精神にみなぎる力を強く強く感じている。


 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

同じような経緯を辿っている由伊ちゃんです。
ちなみにワタシは『乖離性同一性障害』いわゆる『多重人格障害』と『情緒不安定性障害』というあまり耳慣れない精神病でした。
「でした」と過去形なのは、ここ三年ほどで回復し、薬を飲まなくなって今年で二年目になります。
薬を飲んでいた頃は一日中ボーッとしていて、ひきこもり寝ているだけの生活で「生きている」というより「生かされている」と言った方が正しいような人生でしたね。
ワタシは19年間薬を飲んでいました。
変な話、その頃の記憶ってあまりないんですよね。まあ、ほぼボーッと過ごしていたので、当たり前かもしれませんが…
最近回復したな、と実感したのはちょっと前までもらっていた『障害年金』が「障害に値しないため」という理由で打ち止めされたこと。要するに「もうあなたは健康だから大丈夫よ」と国からお墨付きをもらったのです。
確かに自分でも良くなったなぁ、とは思っていたものの、実際国から判をもらうとはびっくりです。
あとソリタさんはもうすでに「人のために役立って」いますよ。
ワタシに「歌う楽しさ」を教えてくれました。その歌のおかげでワタシの病気は回復したんですよo(^-^)o
ワタシの役に立ってくれたのは確かです。
天下のソリタリョウが由伊ちゃんを元気にしてくれました。ワタシだけじゃなく、オリオンでソリタリョウの歌を聴いて元気をもらった、というおばちゃんやおばあちゃんもいました。
その人たちを代表して言います。
「ありがとう」
これからもステキな歌でみんなを元気にしてあげてくださいね。
…改めて言うと照れくさいもんですね(笑)
まあこれからも残りの人生笑って過ごしていきましょう!
あー、由伊ちゃんらしくない真面目なコメントしてしまった(笑)

投稿: 由伊 | 2014年5月13日 (火) 00時09分

由伊ちゃん、コメント、ありがとう。
人の発言に乗っかって、やたらデビューしないように(苦笑)。

貴方は障害年金をもらって、当然の状況にいたのだけれど、ボクの場合も聞いてほしい。

ボクが入院した当時、父はまだ健在で、ボクにこう告げた。
「手続きすれば、何か援助金がもらえるそうだけど、しなんでおいたからな。」

何度か考えてみたが、これは父のエールだった。おまんのようなだらしのねえのは、そういうもんもらうとあまえちもうからな。

そうとしかとれない。

その後、長続きはしなかったが、何度も就職活動をして、努力を続けることができた。
まあ、昼まで寝てしまうので、塾の教師などは時間的に都合がよかった。結果的に教育産業関係は長く、今でも慕ってくれる生徒がいるのは、人生の宝物だ。父の言葉が身にしみる。

由伊ちゃんは、ボクの何倍も苦しい状況にあって、ほとんど一人で生活してきた。年金は当たり前だよ。しかも、国家から『もう年金のいらない健康体です』といわれた。
おめでとう!

精神病の薬を飲んでいるということ、飲み続けなければならぬということ、これがどれだけ誇りをそぐか、健康な皆さんは想像してほしい。

いや、精神病に限らず、苦しみを背負わぬ人は皆無だけれど。

 

投稿: ソリタリョウ | 2014年5月13日 (火) 05時12分

いや、デビューは随分前のソリタさんのブログでしてますよ(笑)まあここまでハッキリと病名は告げてなかったけれど。
いいお父さんですね。普通(?)なら手続きしてちょっとでも本人や家族の負担を減らそう、としてしまうものだと思うのですが、ソリタさんのお父さんはそれをせずにソリタさんを叱咤激励したんですね。素晴らしいお父様です。ワタシなんて母に疎まれていましたから、ステキだな、と感じてしまいました。
うん、精神安定剤がどれほど人間の身体と心に影響を及ぼすものか、いろいろな人たちに知ってもらいたいですね。まず、起きていられないし、思考能力も低下する。ちなみにワタシは薬の影響だと思いますが、腹部が餓鬼のようでした。やめてから少しずつ凹んできましたが、今思うと、やはり副作用だと思うんですよね。
病気になってしまったのは様々な理由があったから仕方ないのだけれど、薬によって「生かされていた」時間を今からでも取り戻したいです。
何もせずに過ごしていた20年という時間。できなかったことを今からやっていきます。
変な話、病気じゃない人間なんて皆無だと思う。その中でたまたま重くなってしまったのが、ワタシやソリタさんであって、決して恥じることはなく(まあ恥じてないだろうけど)逆に「いい経験をした」と思って、これからの人生生きていきましょう!
振り返って笑える日が来るとは昔は想像してなかったなぁ…自分のそして皆さんのこれからの人生に乾杯!

投稿: 由伊 | 2014年5月13日 (火) 07時35分

由伊ちゃん、ありがとう。

>> 自分のそして皆さんのこれからの人生に乾杯!

とは、素敵な言葉です。

まあ、薬漬けの日々を取り返したい、という気持ちもわかります。
しかし、とりあえず、これから、薬のない未来が始まると思うと、それだけで充分な喜びに満ちてきます。
言うなれば、『生きてるだけで、丸儲け』という感じだね。

投稿: ソリタリョウ | 2014年5月17日 (土) 09時59分

お久しぶりです。神戸の五里です。
教員を25年やり来年3月退職です。

スクランブル百貨店を昨日偶然見つけて読み返しています。懐かしいです。また ゆっくり飲みたいですね。

投稿: 五里 | 2014年5月29日 (木) 20時18分

おお、五里さん。お久しぶり!
神戸でお会いしてから、どれくらいでしょう。
退職、おめでとうございます!
最後の一年、じっくり味わってください。
波乱はありましたが、教職に就かれてよかったですね! 人生とは、自分で作るものですね!
また飲みましょう!

投稿: ソリタリョウ | 2014年6月 5日 (木) 08時09分

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